2007年07月
2007年07月17日
2007年07月16日
モンジュールさんの私的な研究所その2
実験に必要な機材や薬剤をそろえて研究をおこなっている。
写真の日本人男性は、モンジュールさんが留学していた日本の大学の同じ研究室で研究をしていた若き農学博士。彼は、後年、サクランボの葉から芽を出させることに成功し、確かオーストラリアでおこなわれた学会で研究結果を発表している。
モンジュールさんは、自分の研究室で、病気のかかっていないジャガイモの種芋を研究し、ラシャヒ空港近くの農場を借りて、種芋の生産をおこなった。
それまで、バングラデシュ政府は、オランダからジャガイモの種芋を輸入していたが、すぐにはその種芋を農家に売ることをせず、何年間か畑に植えて種芋の量を何十倍に増やしてから農家に売っていた。
しかし、この間に、アブラムシを媒介とするウイルスにかかってしまい、農家は病気のジャガイモを政府から買わされていた。
この事実に憂い悲しんだモンジュールさんは、バングラデシュの農家に病気のかかっていない安い種芋を使ってもらうために自分の研究所とジャガイモ農場を始めたのである。
しかし、農場から出る収益はベンガル人には魅力的で、アロアシャ学園を一緒に立ち上げたラシャヒ大学の先生たちから裏切られ、後年、モンジュールさんの研究所と農場を乗っ取られることになるのである。