2009年02月
2009年02月22日
肥料工場
おもしろい芝生がある肥料工場に、モンジュールさんはイチゴの苗を売った。前は、木を植えていた中庭に木を切って畑にした。そのイチゴを見て欲しいと言われて、肥料工場に行った。
イチゴは、葉に病気がついていた。対処法は、土をビニルや稲わらで覆うことが一番であるが、環境を考え、稲わらを使うように指導している。
お茶をご馳走になってから、工場を見学させてもらった。普段は、写真撮影は御法度なのだが、特別に許可をもらって撮らせてもらった。工場に気を遣って、原料や原料を配分している計器類は写さなかった。
数種類の原料を一緒に混ぜて熱をかけて、化学合成して作っている。配分割合は企業秘密というところか。巨大な筒の中で撹拌して、粒状にしている。
粒状になったものは、袋詰めされる。機械で計量された量が、袋に落ちるのであるが、どうしてもバラツキがあるので、一袋づつ再計量して重さを調整する。
粒状になった肥料。どうも、この工場では尿素は使っていないようである。あの、尿素肥料特有の臭いがない。
できあがったばかりの肥料。肥料の袋を見ると野菜の写真が載っているので、野菜用の肥料である。さしずめバングラ版「そさい○号」かな。
2009年02月21日
おもしろい芝生
いつものパターンであるが、日本人が来ると必ず、知人、有名人に引き回される。今回も、何カ所か、行ってくれとモンジュールさんに頼まれた一つに肥料工場があった。
この肥料工場の庭に、おもしろい芝生があった。
芝生が凸凹である。こんな芝生は初めて見る。平らでないのがおもしろい。芝生は平らであるという先入観を見事に崩された。隣国インドからの輸入品らしい。
日本では、高麗芝か西洋芝が一般的である。当然、芝刈り機で一気に刈り取ることはできない。手入れについて聞いてみたが、特段、何もしていないという。肥料工場だけに、肥料だけはやっているとのことだが。
見た目がおもしろいので、日本でも需要があるかもしれない。ただ、こんな芝生でゴルフでもしたら、えらいことになってしまうだろう。石川遼は、今日はどれだけスコアを伸ばすのであろうか。
2009年02月16日
2009年02月15日
総選挙当日、待ち人来たらず
決算書を作る3日間にバングラの総選挙が重なった。前日の夜から、バングラ全土は交通規制が敷かれて、マイカーだけではなく、バスもベビータクシーも、エンジンがついている乗り物は一切走れなくなった。
校長のアリさんは、自転車で早々と出勤してきたが、肝心のモンジュールさんがリキシャ(輪タク)が拾えないので遅れると電話をかけてきた。それでは、近くまで迎えに行こうと、中国製のVIPシート自転車で出かけることにした。
自転車とリキシャだけが走る国道を自転車で走ってわかったことであるが、高低差がない分だけ、ペダルを強く踏んでも疲れないのだ。それから、自転車もリキシャも、全く遅い。確かに、何も急ぐ必要はないから、疲れない道をゆっくり走ればいい。しかし、普段、通勤に自転車を使っているので、体が自然と早く走ろうとする。疲れないのをいいことに、ベンガル人を次々に、ごぼう抜きにして優越感に浸った。
ちょうど、ラッシャヒ大学の入り口にきた。そのまま通り過ぎようと思ったが、休みの大学のキャンパスを走ってみたくなった。
大学のスクールバスは役目がなく、ただ駐車していた。
大学生は、総選挙休みで、みんな自宅に帰ってしまった。日本では、選挙は日曜日にするので、当日は休日といえば当たり前であるが、バングラでは、大学の学生や先生が政党活動に荷担するので、大学は総選挙の前後は休学になる。
ほとんど、学生はいない。普通の休日(金曜日)の大学のキャンパスには、学生たちがたくさん、たむろしているし、学生ラバーたちがたくさんいる。
キャンパスをぐるっと回って、モンジュールさんの研究室が入っている建物の前を走っていたら、モンジュールさんの学生と会った。建物の入り口には鍵がかかっていて入れなかった。
静かで広大なキャンパスを走り回って、大学を出た。
2009年02月14日
できあがった決算書
今日は12月30日。明日、1日を残して期末の決算が終わった。27日から始まった決算の作業は丸3日かかり、ようやく、決算書のチェックができるまでになった。
アロアシャ学園の創立から12年。学園の運営資金を捻出するための農業プロジェクトは、養蜂を始めとして、養鶏、乳牛、ジャガイモ、イチゴ、トウモロコシ、米、マンゴー、ナツメなど様々な取り組みが行われてきた。
家畜については、結局、定着しなかった。ほとんどの農作物の種子を輸入しているバングラデシュでは、農家は値段の高い種子を買わなければならない。安くて高品質の種苗を生産し、農家の所得をアップするための研究開発を進めてきた。
ずいぶん時間がかかったが、イチゴ、ジャガイモ、トウモロコシはアロアシャ学園のドル箱に生長した。特に、イチゴはアロアシャ学園の創設者であり品種改良の中心人物であるモンジュールさんをバングラデシュでは有名人にした。
イチゴといえばモンジュールさん。モンジュールさんといえばイチゴ。連日、マスコミや農業、政府や自治体の関係者の視察が後を絶たない。
アロアシャ学園の運営経費については、ようやく安定した収入が約束できるようになった。現在のアロアシャ学園は、全体構想のほんの一部である。できあがった決算書を見ながら、全体構想の実現に向けて、農業プロジェクトを一歩一歩、着実に前進させることを、モンジュールさんたちと話し合った。