2010年01月

2010年01月31日

黄金の繭(まゆ)、糸になる

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黄金の繭(まゆ)は中の蛹を殺すために熱湯に入れられ、屋上に乾かされていた。



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繭から糸を取り出すために、再度、お湯の中に入れられ、糸出しをしてリールに巻き取られる。繭の表面から一本の糸の先端を見つけるのは難しく、熟練した技術が必要となる。



1匹のカイコが糸を出して最後まで切れない糸で繭ができていれば、丈夫で太い糸であるが、病気がちのカイコが糸を出すと、途中、何度も糸が切れて細い糸になる。このため、糸の善し悪しはカイコによって決まる。通常、絹糸の太さは、デニールという単位で表される。



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一本の糸(原糸)は、このままでは細いので、何本かの糸を撚糸機(ねんしき)にかけて、生地に織れる太さの糸にする。



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まさしく、黄金に輝くラッシャヒシルクの糸である。黄金のデルタにふさわしいラッシャヒシルクである。











himajintaro at 16:03|PermalinkComments(0)農業 

2010年01月30日

黄金のラッシャヒシルク

ラッシャヒは、その昔、シルクロードの町であったという。シルク産業が盛んであったが、東インド会社が植民地化してから、ラッシャヒのシルクを衰退させるために、技術者の手首を落としたという暗い過去をもつことは、以前から紹介してきた。



渡航するたびに立ち寄るシルク工場・ソプラに今回も出かけた。今回は、カイコから染めの工程のほとんどを見ることができた。



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工場の中庭には、ちょっとした桑畑がある。



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カイコが新聞の上に卵を産んでいた。卵が孵化すると、孵化したカイコを毛はたきのようなものに乗せて、桑に均等に落としていく。この作業を「掃き立て」という。



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カイコは成長の過程で何度かの「眠り」と脱皮を繰り返し、次第に大きくなる。日本でも昔は家の中で飼っていたが、デリケートな昆虫で、気温が低ければ暖房をとったり、客人よりも丁寧に扱われていた。餌として与える桑も農薬は使えない。隣の畑で農薬散布されるだけでも影響及ぼす。



学生の頃、蚕業試験場の研究室で毎日、カイコを解剖して、ウイルスを分離する研究の手伝いをしたことがあるが、夢の中にカイコが出てくるようになった。



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カイコは最後には、口から糸を出して繭(まゆ)を作るようになる。この繭を作るための部屋を与えると、カイコは勝手に部屋に入って繭を作る作業を始めるようになる。この部屋を「まぶし」と言う。バングラではらせん形になっているが部屋が状仕切られていない。日本では、四角い枠の部屋を与えている。



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黄金のラッシャヒシルクの繭である。繭は羽化する前に熱湯に入れて蛹(さなぎ)を殺して、糸を取る。糸取りの様子は次回。















himajintaro at 09:07|PermalinkComments(0)農業 

2010年01月27日

最初のアルコール

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またまた、アルコールの話。

今回の渡航で入国して最初にアルコールを飲んだのは、空港から10分のホテルでの一杯。日本から重い思いをしてバングラに持ち込んで、無事入国した安堵感もあり、一杯やろうということになった。



迎えに来てくれたホク先生の横顔は笑顔になっている。友人Kの持ち込んだ「さつま白波」をミネラルウォータMUMで割る。香りの強い焼酎は硬水で割ると香りが和らぐ。酒のつまみは、リュックから出すのが面倒なので、テーブルにあるもので我慢。



この夜は、さつま白波を飲んで、シャワーも浴びずに寝てしまったが、このホテル、蚊帳が無かったので朝まで無数蚊に刺される羽目になった。ダッカの安宿は、蚊帳が無いことが多いので要注意。









himajintaro at 20:48|PermalinkComments(0)生活 

2010年01月24日

旅のお供にEee PC 2010

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昨年の渡航に初めてノートPCをバングラに持ち込んだ。2009年02月01日「旅のお供にEee PC」に書いている。



今回も同じPCを持ち込んだ。昨年と違うのは、デジカメのデータ記録にSDHC(8GB)と読み込み用のカードリーダーを持ち込んだこと。昨年はUSBメモリーであった。



メールのやりとりやブログの更新に活躍した。香港空港やダッカ空港(後日紹介)でのWiFi通信では大変重宝した。



昨年は、悪友も同じタイプのPCを持ち込んで、机の上から落っことしたが壊れなかった。ハードディスクではなく、SSDメモリー内蔵であるために堅牢であった。



カメラは昨年は息子の新しいデジカメだったが、今回は以前から使っているSONYの古いデジカメを持ち込んだ。写真の左側のもの。



この写真にデジカメが写っているということは、この写真は何で撮ったのかということになるが、実は、滞在期間中に、このSONYのデジカメの電源が入らなくなってしまった。そこで、携帯電話で撮りまくっていた。



普段使っているCASIOのEXILIMの海外ローミング機能が便利なので、そのままバングラに持ち込んだ。カメラの機能も優れているので、デジカメのSOSに対応できた。



途中でデジカメにリセットボタンがあることがわかり、またデジカメが復活した。









himajintaro at 08:22|PermalinkComments(2)生活 

2010年01月21日

ラッシャヒは寒い!

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先ほど、モンジュールさんにスカイプで電話した。ここしばらく天気が悪く、曇りがちだったという。さらに、最低気温が4.5度まで下がって、とても寒く、家の中にヒータをつけているという。



ダッカのマーケットではイチゴが出始めたそうだ。もちろん、苗はモンジュールさんの研究開発によって作られたもの。値段は700タカ/kg、日本円でキロあたり840円~900円ぐらい。



12月31日の日記「1時間半遅れて始まったワークショップ 」での研修成果が出て、水のかけ過ぎによる病気が抑えられているという。バングラデシュ中のイチゴ農家に研修会の情報が伝わり、みんな、水かけには注意しているという。



今回の渡航では、バングラの北部シレットでイチゴを栽培している農家の人たちが、我々をシレットに連れて来て欲しいとモンジュールさんが言われたそうだが、残念ながら、シレットに行く時間がなかった。



夜は寒く、昼は20度を超えるなら、美味しいイチゴができるに違いない。











himajintaro at 23:32|PermalinkComments(4)農業