2015年12月

2015年12月31日

バングラの激動の一年を振り返る

韓国に迫る真珠の首飾り

ついに大晦日がやってきた。

今年一年をバングラデシュとの関わりだけで考えて振り返ると、激動の一年だったことがよくわかる。

1月から始まった首都ダッカ兵糧攻めの主要道路封鎖のゼネストは3月までにも及んだ。この影響で2月渡航を目指して、航空券まで手配していたが、ジャパン・フレンドシップ・アカデミーには結局行けなくなってしまった。

アロアシャ学園では、このゼネストの影響を受け、イチゴ苗の出荷が思うようにいかず、給与の支払いがままならず先生たちに迷惑をかけてしまった。

5月3日に悪友や元事務局長だった山形大学OBの鈴木先生がアロアシャ学園創立20周年記念式典に参加した。鈴木先生も毎年、後期高齢に近づいており、最後の渡航のつもりで式典に参加されたが、ラッシャヒ大学での特別講演(もちろん英語で)など積極的にバングラデシュでの渡航を楽しんでこられた。

アロアシャ学園にマンゴーの乾燥工場が完成したが、マンゴーの出荷時期までは完成が間に合わなかった。最大の理由は、乾燥機のラインを日本からバングラデシュに入れるときに大変手間取ったことにある。それは、他でもない、賄賂の問題にある。長年、日本の大手企業で海外輸出に携わってきて、今回のライン輸出をした企業の社長さんの読みが甘かったことにある。それだけ、バングラの賄賂は難攻不落であることの実態が証明されたようなものである。

アロアシャ学園の会計係と日本の公益財団法人が送り込んだ日本人スタッフが手を組んで勝手にバングラで会社を作ったが思うように業績が伸びず、元会計係は学園に戻りたいと言っている。日本の公益財団法人の構想で、バングラデシュにアロアシャ学園のような学校や農業の施設を含めた開発エリアを作ることで進めてきたが日本人スタッフの裏切りもあり事業半ばで頓挫してしまった。悪友は、上手くいかないだろうと財団に助言していたが、その通りになってしまった。その分、アロアシャ学園の日本側としては、財団からの信用、信頼が増す結果になってしまった。

アロアシャ学園の卒業生のために食品衛生のカレッジを作る計画を進めてきたが、ISが絡んでバングラで日本人が殺害されるという事件が立て続けに起こり、現地の日本人スタッフが不自由な生活を余儀なくされている。

ISの関係団体はバングラデシュには無いとはっきりバングラ政府は明言しているが、未だに、日本人殺害の動機が政府から発表されていない。不安が払拭できないまま、恒例の年末渡航は断念せざるを得なくなった。

福島のルンジュさんからは12月渡航を打診されていたものの、仕事の都合で12月渡航は最初から無理だったが、バングラの治安に日本の外務省が黄色信号を出している状態が続いている。

ジャパン・フレンドシップ・アカデミーで日本語教育を始める準備をしてきたが、IS問題もさることながら、SNSをバングラ政府が止めるという世界中を敵に回すような暴挙に出ていて、Skypeを使って日本語のサテライト授業の計画まで潰されてしまった。

バングラでは、久しぶりに、これから国政選挙があり、結果次第では、政権を握れなかった政党がまた大規模なゼネストを予定しているようである。2月中は、渡航は無理だろう踏んでいる。

バングラに関しては、激動の一年だった。

以前からバングラで中国の不穏な動きを感じる。南沙諸島問題と絡み、チッタゴンを狙っているようである。中国の賄賂攻撃には日本政府は勝てない。これが、激動の1年を振り返ってのタヌキおやじの素直な感想である。

年明け早々、新しい学校の会議で東京に出かける。

来年は、バングラに関しては、どういう年になるのか、不透明なまま、大晦日を迎えた。

2015年12月30日

貧乏人暇なし

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バングラデシュとは全く関係ない話であると前置きしつつ、

年末にNPO法人が使っている業務用ノートパソコン3台のメンテナンス依頼が飛び込んできた。

うち2台はWindows10にアップデートしたものであるが、Windows10との相性が悪いためか、時々、画面が消えてしまうこというのでこれを直して欲しいとのこと。また、買ったときから入っていたいらないアプリを消去して欲しいというもの。

もう1台はいらないアプリを消してもらいWndows10にアップデートして、外れたエンターキーを元に戻して欲しいというものであった。

3台とも製造元のLenovo(IBM)ではWindows10のアップデートは保証しませんとはっきり謳っている物。

また、Lenovo特有の様々な癖があり、CPUファンが回りっぱなしで五月蝿いので、ファンを外したら、ご覧の通り、綿埃でいっぱい。

CPUファンのスピードを調整するフリーソフトを入れても、ファンが回りっぱなしで、バンバン冷却している。寒い時期なので、必要以上に冷却する必要はないはずなのであるが、これもLenovoの独自の癖で、みんな苦労しているようである。

officeが入っていれば良いと言うことなので、不要なアプリをバンバン消しているが、一太郎やATOK(Microsoftの日本語IMEより遙かに変換ミスのない賢い日本語変換ソフト)はもちろんAdobeのAcrobat CS5(写真)まで消して欲しいとの要望。必要のない人にとっては、ハードディスクの容量だけ食って無用の長物ではあるが、パソコンを使いこなす者にとっては、お宝以外の何物でもない。

1月6日の仕事始めまでの納期依頼で、業務用だけに緊張感があるものの年内中に片を付けようと思っている。

himajintaro at 07:16|PermalinkComments(0)生活 

2015年12月26日

変わり果てたバナナ

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アロアシャ学園のゲストルームに戻ってきたら、見慣れない物が机の上に置いてあった。

黒く変色した、一見、何かわからなかった。

よーく見ると黄色い部分が残っている。

バナナの皮である。

確かに、ゲストルームを朝出るとき、この場所にバナナを1本置いていったことは記憶にある。

動物に食べられた跡である。

しかし、どんな動物が食べたのかわからない。

こんなに黒くなるほど変色するのには、何か、相当強い消化酵素を持つ動物としか思えない。

どこから入ったのだろうと思い、部屋の窓を探して見たら、北東の台所の窓が開いていた。

一体、どんな動物なのか。見てみたい。

himajintaro at 12:00|PermalinkComments(0)アロアシャ学園 | 植物

2015年12月23日

旅のお供に、フォアローゼス、さきイカとレッツノート

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バングラの旅は欠かせないのがアルコール飲料。日本酒は必ず持って行くが、次男がバーボン好きなので、フォアローゼスを持って行った。つまみは、バーボンには適当ではないかもしれないが、バングラでは無性に美味く感じる、さきイカ。ベンガル人は、酒のつまみとしては、ほとんど、さきイカは口にしない。

この頃、テレビで、さきイカの工場での製造方法を見て、手間のかかり具合が半端でないことがわかり、高くて当たり前と感じるようなった。

パナソニックのレッツノートは、軽くて像が踏んでも壊れないという、マスコミの記者たちが愛用している製品である。悪友が部品を壊して使えなくなったレッツノートを手持ちの交換部品であっさり直して数年間使っていたが、電源スイッチとDVD開閉スイッチが摩耗して、交換部品では対応できなくなり、分解して部品取りした後、廃棄処分してしまった。

先月、秋葉原に行ったらi3、i5クラスのCPUが載っているレッツノートの中古が3万円代で、たくさん売られていた。

ポスト・レッツノートは、別の友人からもらったSONY・VAIOの軽量版になりそうである。



himajintaro at 11:24|PermalinkComments(0)生活 

2015年12月22日

バングラの革細工

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バングラデシュの革細工は、日本人の女性起業家・山口絵理子さんが革工房「マザーハウス」を立ち上げ、日本に輸出するようになってから有名になり始めている。

タヌキおやじも、時々、お土産にズボンのベルトや財布などを買って帰ることがある。ただ、デザインや縫いがしっかりしている物は中国製が多い。財布はコインを使わないためにコインを入れる部分が無いのが不便である。

隣国インドは大半がヒンデュー教なので牛は神様(神様の使い?)であり、食べたりしない。その神様がバングラデシュに売られてくる。バングラでは川魚が高騰していることもあり、犠牲祭などでは大量に牛が消費される。

その時に出た大量の革がバングラデシュの革細工の源になっている。

牛の皮は、牛脂を除くために化学薬品で取り除かれる「なめし」という行程を経て、皮革になり、加工されていく。

この「なめし」の過程で使う化学薬品を作業員が素手で扱ったり、廃液を無毒化しないで垂れ流しているのがバングラでは普通だとバングラ紙に書いてあった。

日本ならば、労働安全衛生法とか工業廃水の排出基準とか、守らなければならない法律が山ほどあり、それも過去に足尾銅山事件やイタイイタイ病など、本当に痛い思いをしてきたからこそ現在の日本があるのと同じで、バングラも同じようなプロセスを踏まなければならないようである。

安いというのは、単に工賃が安いだけではなく、そこに何らかの省略されたものがあるからである。

現在、バングラの主要産業となった繊維産業にも染色の過程で皮革のなめしと同じことが起きている。

バングラの革細工にも、デザイン、加工技術、労働基準法、環境基準の遵守を求めると高い物になっても仕方のないことと割り切るべきである。


himajintaro at 22:12|PermalinkComments(2)生活