2016年06月
2016年06月30日
すぐに欲しがるベンガル人
この約20年間のバングラ渡航で学んできたことの一つに、ベンガル人は新しい物、技術があると、すぐに欲しがる傾向がある。たとえ、その物や技術が使いこなせなくとも関係ない。
以前、紅花の花で作る染料「紅餅」の価格が金1gと同じ価格(江戸時代の話であるが)であると言ったところ、目の色を変えて、技術者をバングラに連れて来いと言う。
橋本羅名さんの話にもあったようにヒ素を除去する装置が欲しいと手っ取り早いが、肝心な理論や技術は全く頭の外の世界にある。
これでは、物が劣化したり仕様限界を超えたら、それでおしまいとなる。世界中で「持続可能な云々」と言われ出してから久しいが、今、バングラに一番欠如しているのは「持続可能」の考え方である。
この前、Facebookのベンガルの友人たちにメッセージを出した。
写真にある四季成り(実際は春と秋だけ)の白色イチゴについての説明をした。四季成りイチゴは、モンジュールさんやその取り巻きの学者たちが喉から手が出るほど欲しい品種である。
研究目的で、現地大学からの輸入証明と日本の検疫官の検査証明があれば、合法的に海外に持ち出せる。
しかし、タヌキおやじはFacebookの多くのベンガル人の友人たちに警鐘を鳴らした。品種を欲しがるのではなく、土壌作りに励めと。いくら化学肥料を入れても、本当に美味しいイチゴは作れない。
土を制する者は農業を制する。
バングラの農家は、日本で言う戦前の地主で、本当の農家は、日雇いの人夫である。
バングラの農家は農業を制することはできない。農業を制することができるのは、日雇いの人夫である。
モンジュールさん始め、研究者たちに、良質な土壌作りのため、もっと、土の上で働けと叱咤した。
2016年06月26日
地下水のヒ素を何とかしたい。
今日、橋本羅名さんから電話が入った。
バングラの地下水に含まれる天然のヒ素を除去する機械は無いのですか?という質問だった。
電話に鳥の声がたくさん入ってくる。子供たちと公園にでも行っているのだろうと思って話を聞いていた。
RO膜(逆浸透膜)というのが普通に出回っていて、細菌やウイルス、重金属まで除去できると話した。
バングラデシュで見たことがないという。もちろん、日本にあることさえ知らなかった。
バングラデシュにはRO膜を使った装置がすでに入っている。
ジャパン・フレンドシップ・アカデミーがあるパブナ・カシナプールも地下水から天然のヒ素が出てくると聞いたのは、福島県伊達市のルンジュさんからである。
ジャパン・フレンドシップ・アカデミーの管理者であるラーマンさんは地下水が悪いとは言っていたが、ヒ素とは一言も言っていなかった。
しかし、ジャパン・フレンドシップ・アカデミーの周りの植物、とくにヤシの木が弱って、葉が黄変したり異常をきたしていた。もしかするとヒ素ではないかと疑っていた。
RO膜でヒ素を除去しても、膜に残ったヒ素を無毒化する技術は、今のバングラにはない。
キレート剤や石膏などで、不溶性にする研究は日本で行われて、技術は確立されている。
今、RO膜を使った浄水器をバングラに持って行っても、ヒ素の処分に困るはずだから、処分の技術も持っていかないと意味がないよと羅名さんに伝えた。
ヒ素を含まない川の水で何とかしようと羅名さんの考え方が変わった。
いずれにしても、最近のバングラの地下水の汲み上げ量の増加が天然ヒ素の濃度を高めており、中毒患者が増え続けていることは事実である。
実は、日本にも天然ヒ素は地中に普通に存在し、農作物中の含有量が公表されていない。公表できないほど含有量が高い地域があることが公表できない理由なのかも知れない。
バングラの地下水に含まれる天然のヒ素を除去する機械は無いのですか?という質問だった。
電話に鳥の声がたくさん入ってくる。子供たちと公園にでも行っているのだろうと思って話を聞いていた。
RO膜(逆浸透膜)というのが普通に出回っていて、細菌やウイルス、重金属まで除去できると話した。
バングラデシュで見たことがないという。もちろん、日本にあることさえ知らなかった。
バングラデシュにはRO膜を使った装置がすでに入っている。
ジャパン・フレンドシップ・アカデミーがあるパブナ・カシナプールも地下水から天然のヒ素が出てくると聞いたのは、福島県伊達市のルンジュさんからである。
ジャパン・フレンドシップ・アカデミーの管理者であるラーマンさんは地下水が悪いとは言っていたが、ヒ素とは一言も言っていなかった。
しかし、ジャパン・フレンドシップ・アカデミーの周りの植物、とくにヤシの木が弱って、葉が黄変したり異常をきたしていた。もしかするとヒ素ではないかと疑っていた。
RO膜でヒ素を除去しても、膜に残ったヒ素を無毒化する技術は、今のバングラにはない。
キレート剤や石膏などで、不溶性にする研究は日本で行われて、技術は確立されている。
今、RO膜を使った浄水器をバングラに持って行っても、ヒ素の処分に困るはずだから、処分の技術も持っていかないと意味がないよと羅名さんに伝えた。
ヒ素を含まない川の水で何とかしようと羅名さんの考え方が変わった。
いずれにしても、最近のバングラの地下水の汲み上げ量の増加が天然ヒ素の濃度を高めており、中毒患者が増え続けていることは事実である。
実は、日本にも天然ヒ素は地中に普通に存在し、農作物中の含有量が公表されていない。公表できないほど含有量が高い地域があることが公表できない理由なのかも知れない。
2016年06月23日
もしかしたらDash8?
6月18日の「渡航準備その4」で使ったラッシャヒ空港での航空機の写真であるが、よく見ると、カナダ・ボンバルディア・Dash8 Q400に見える。
ボンバルディア・Dash8 Q400は徳島空港で全日空機の前車輪が出なくて胴体着陸で一躍有名になった機材である。胴体着陸という悪いイメージがあるが、ジェット機並みの推進力を持つ高速プロペラ機である。
日本では、西日本を中心に仙台・成田空港間などをたくさん飛んでいる。
ビーマン・バングラデシュ・エアーラインの国内線と言えば、プロペラ機ならフォッカーのF27-500、ジェット機ならフォッカーの F28-4000が主流で、それらに乗ってダッカ・ラッシャヒを往復した。
今では、バングラもボンバルディア・Dash8 Q400が飛んでいる。
タヌキおやじは、確実に歳を取っている。
2016年06月21日
渡航準備その5
上の写真は、1997年、最初にバングラに渡航したときのビザである。
余談であるが、その2年前、地下鉄日比谷線で起こったサリン事件の日、日本の高校生や中学生とともにタイのバンコクにいた。もちろん、悪友も一緒である。
翌年も無性に高校生たちとタイに行きたかったが、行かずに2年後、アジアの魅力に取り憑かれ始めたタヌキおやじを見透かしたかのごとく悪友の悪魔のささやきに負けて、バングラデシュに行ったのがそもそもの運の尽き。泥沼に足を踏み入れて20年。
毎回、まじめにバングラデシュ大使館からビザを取っていたが、今年は、ダッカ空港でアライバル・ビザを取ることにした。日本人贔屓だというベンガル人係官の対応が見てみたい。