2006年05月
2006年05月31日
ディーゼル機関車
バングラの軌道については、以前紹介したが、写真の列車は見てのとおり広軌である。
電力事情が必ずしも良くないバングラでは、電化されておらず、ディーゼルの機関車が先頭を引っ張る。この、列車は、非常に遅い。バスによる交通網が発達しているバングラでは、バスには到底勝てない。現在、ダッカ・ラシャヒ間をバスは途中休憩30分を入れても約5時間で結ぶ。しかし、列車は、バスより1時間以上遅い。遅い理由は、後日紹介する。
逆に乗客の安全性では、列車には勝てない。国道を豪快に暴走するバスに比べれば、安心感は格段に高い。ただ、列車強盗が出没するが、外国人は襲わないという律儀な強盗団だと聞いたことがある。指定席制の列車には、鉄砲をかついだヒマな警察官がウロついている。例のごとく、鉄砲をかついだ警察官を街中で見たことのない日本人としては、異様な感じもするが、安心と言えばそれまでである。
先頭を走るディーゼル機関車の警笛の音に聞き覚えがあった。宮崎駿のアニメ「魔女の宅急便」で主人公のキキの旅立ちの日。急に降り出した雨を避けるために、信号停止で停まっていた列車の貨車に飛び込む。そして、行き違いの列車が過ぎ、信号が青に変わると、その列車は警笛を鳴らして出発する。その警笛音が、バングラのディーゼル機関車の警笛音と同じであった。
2006年05月30日
2006年05月29日
2006年05月28日
職業乞食
ここは、ラシャヒ市内のニューマーケット。2階建てのショッピングモール。日用品、書籍、CD、衣類、工芸品、食料品などの店が軒を並べている。お土産として、工芸品などを買うなら、ダッカの半値ぐらいで買える。
どこからともなく、集団で2階に上がってきて、あとは思い思いに、各店に散らばり、生業を始める。子供も大人も一緒。ここに着たときから、手には現金を持っている。中には、透明の袋に紙幣と硬貨を持っている者もいる。
集団でいるときは、街の中で、物乞いをしているときのような悲壮さが見受けられない。片手、片足を失っている者を見かけることがあるが、この集団にはいない。皆、五体満足である。健康状態が良い。この悲壮さがないことから、職業乞食であることがすぐにうかがえる。
乞食をしないと、食べていけない人に「おまえ、乞食が職業だろう」と聞けば、「当たり前のこと、聞くな!」と言われそうであるが、どうも、この集団には作為があるとしか思えない。以前、乳飲み子をレンタルする商売があると聞いた。街中で乳飲み子を抱えて物乞いする女性が、若いのか、年を取っているのか、わからないことが多い。
職業としての舞台裏を撮られてしまった一枚である。
2006年05月27日
日本の中古観光バス
ここはダッカ中心部から北に行ったモダンバスのターミナル。
写真のバスは、最近の「日」の字をデザインしたフロントエンブレムでないことから、中古の日野製であることがすぐにわかる。しかし、バス全体がどこかで見たことがあるようなデザイン。サイドにまわると「富士急行」の文字が残っていた。
日本の観光バスは手入れがいいので、こうして、中古でもバングラで現役で走っていることが多い。ただ、最近の日本のバスの車幅より狭いので、座席に座ると、隣の人と肩がぶつかる。昔は、こんな幅でも広いと思って観光バスに乗っていたのかもしれない。
数年前、ダッカで、あのオレンジ色のエアポートリムジンのバスを見かけたことがある。