2011年08月27日
ヘレンケラー賞の後の裏話
夕べ、モンジュールさんに電話した。農業の話題が中心であったが、ヘレンケラー賞を受けた後の話が聞けた。
モンジュールさんのヘレンケラー賞受賞の様子は2011/07/21の日記「モンジュールさんがヘレンケラー賞を受賞した。」に書いている。
モンジュールさんは、ヘレンケラー賞を受賞し、自宅のあるラッシャヒに帰るため、娘のミデュラやイスラム先生たちとダッカ空港駅で列車を待っていた。
「列車に乗れなかったのです。」
「切符を買ったのに、席に座れないのです。先に乗っている人がたくさんいて乗れなかったのです。」
座席指定であるにも関わらず、指定を無視した乗客で列車は、すし詰め状態で、車内にも入れなかったという。
「切符がダメになりました。」
「仕方がないので、ボナニーさん(モンジュールさんの奥さん)の弟のところに戻りました。」
「ラッシャヒに行く列車はダッカ空港で3時半(15:30)です。ラッシャヒには9時半(21:30)には着きます。」
「ボナニーさんの弟に行ったら、11時(23:00)でした。おかしくなっているんです。」
270km離れたラッシャヒに列車で行くのに6時間。帰る列車に乗れなくて、15km先のダッカ市内の弟の家に行くのに自動車で7時間かかったというのだ。
「今は、道路も悪くなりました。事故がたくさん起きます。」
「今の政府になってから、道路も電車(バングラに電車は走っていない)も悪くなりました。政府は何もしていない。」
バングラ紙にダッカ・チッタゴンの鉄道に中国から新しい車両を導入し、スピードアップさせるとハシナ首相が発表した記事が載ったことをモンジュールさんに話した。
「首相は、話はしますが、全然進みません。」
「いつも、お金は使っちゃうから、なくなります。」
「彼女(ハシナ首相)は、自分が悪いことをしていることが全くわかりません。」
「彼女は、選挙(次回の解散総選挙)にならないと辞めないと思います。」
つまり、列車の購入費を首相をはじめとして政府の高官が自分の懐に入れてしまうので、事業が進まないという。
汚職、収賄、背任、何でもありのバングラは、ますます、交通事情が悪くなる一方である。下町のベンガル人・橋本羅名さんも同じことを言っていた。
来週29日でラマダン(イスラム教徒の断食)が終わる。
まもなく、写真のような地獄の帰省ラッシュが始まる。
himajintaro at 12:01│Comments(0)│交通