2015年03月25日
新入生の母親たち
毎年、新学期が始まる日、つまり、1月1日には必ず新入生の母親たちが、我が子を見に学校に来る。
入学式があれば、子供の晴れ姿を親たちが見に来るなんてことは、日本じゃあ当たり前のことである。
バングラデシュの貧しい家庭では、小学校に入る年頃であれば、一家の家計を助ける働き手として、外で稼ぐのが当たり前。それを、いくら無料の学校とは言え、家庭の収入を犠牲にして学校に入れるのだから、親たちも、それなりの覚悟をして、アロアシャ学園に通わせているに違いない。
ちゃんと学校で勉強しているのか、親が自分の子供を心配するのは、世界共通。
日本では、親が急に、子供ことが心配で学校に行っても、なかなか、授業参観させてくれない学校が多い。しかし、ここアロアシャ学園は、いつでも、授業参観はOK。学園の先生たちは、自信と誇りを持って授業をしているので、何も、隠し立てする必要がない。
基本、勉強がしたくない、意欲のない子供は入学させない。学年が進む中で、勉強が嫌になってしまえば、学園をやめるのも自由。家庭の経済的理由でドロップアウト(退学)する子供はいても、勉強が嫌になってやめる子供は少ない。
アロアシャ学園といえども、万能ではないし、初期の頃の先生の中には、生徒に手をつけた不届き者もいる。
新入生の母親たちも、メイドやハウスクリーナーなどの仕事を持つ者ばかりである。
「子供たちが心配なら、いつでも、アロアシャ学園にいらっしゃい!」と言いたいところであるが、そんな暇な母親の子供は、この学校には入る資格がない。
himajintaro at 07:00│Comments(0)│アロアシャ学園